Song Premiere and Interview: LLLL – Sync [Streaming]

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久しぶりの更新となる[Song Premiere]は、東京拠点のプロジェクトLLLLがピアノ・デュオに角すいの平沢なつみをゲスト・ヴォーカリストに迎えて制作した新曲「Sync」をLLLLへのインタビューと共にお届け。
この「Sync」は、LLLLが間もなくPROGRESSIVE FOrMとZoom Lensからリリースするニュー・アルバム『Faithful』の収録曲。今回のインタビューはメールでおこなったが、LLLLからの返送はとても早く、そして回答の一つ一つから彼が抱く確固とした音楽観や創作に対する実直な姿勢を感じさせられる非常に興味深い内容となった。

 

LLLL – Sync

 

Interview: LLLL

Public Rhythm(以下、PR): 1st『Paradice』から1年もしないうちに2枚目のアルバムをリリースすることになりますが、本作を制作するきっかけは何だったのでしょうか?

LLLL: 前作を作ってからZoom Lensの仲間達をはじめ多くのミュージシャンと出会い新たなインスピレーションを多く貰いました。また自分の制作の源泉となるような新しいビジョンもおぼろげに発表後すぐに見えてきたこと、またPROGRESSIVE FOrMとのリリース環境が整ったということもあります。

PR: 複数のシンガーが参加していますが、各曲でのシンガーの選定はどのタイミングでおこなっていますか。曲を書き上げてから浮き出てきたイメージを元にシンガーを選ぶのか、あるいはその逆ですか?

LLLL: 自分が東京で活動していて本当に素晴らしいと思える方々そして世界に居る友人に声を掛けてコラボレーションの相談をしていきました。曲ができた後に自分の中で一番合うと思った方に1曲づつ相談していきました。

PR:本作を作る上で音楽的に心掛けた点はありますか?

LLLL: 自分の中にある風景みたいな物をすこしづつ電子音に置き換えていくという作業の連続でした。また自分の中にあるポップネスが表現できるアルバムを作りたいとも考えていました。
後意識した事として現在の東京そして世界のシーンと一定の距離を置いたアルバムを作りたいというビジョンはありました。

PR: アルバム・タイトルについて。『Faithful』は日本語でいうところの忠実や誠実、正確と同義ですが、この言葉をタイトルに冠した意図は? 以前lights and musicがおこなったインタビュー( http://lightsandmusic.net/?p=2925? )で、ミュージシャンとして重要なことについて“自分にとって誠実な音楽を作ること”とお話ししていますが、『Faithful』はここにも繋がっていますか?

LLLL: “自分にとって誠実な音楽を作ること”はLLLLの活動全てにおいて言えることですので今回のアルバムに限ったことではないのですが、もしかするとその考えが無意識にこの言葉に繋がったのかもしれません。興味深い指摘だと思いました。
実は自分の中にあったFAITHFULの直訳は「信心深い」の方でして、前作は自分の人に対する気持ちや世の中の残酷な偶然性など、物事を悲観的に捉えることが多かったのですが、ここ一年もう一度人の事を信じてみようという気持ちになりました。その気持ちは音そしてタイトルに現れていると思います。

PR: アルバムからは既に「Only To Silence」のMVが公開されていますね。LLLLは活動初期からMVを制作していましたが、MVやアートワーク等ビジュアル面での見せ方にこだわりはありますか。

LLLL: 自分は昔からビジュアルアートや風景、街、色や人の表情などが楽曲の大きなインスピレーションの源泉でした。そういう意味でもその風景を音が完成した後もう一度映像として表現したいという欲求があります。そういう意味でMVは大切ですし写真を提供頂いているTsurukiさんの作品は初めて見た時から凄く好きで、色んな意味で自分を投影して彼の作品を見ています。本当に彼に出会えた事には感謝しています。今年は別件ですがアートの展示会の音も担当することになっていまして凄く楽しみにしています。

PR: Zoom LensやPC Music等ポップ・ミュージックに対して斜めに構えずに真摯に取り組むレーベルやアーティスト達の興隆を興味深く感じています。当事者の一人としてそれをどう捉えていますか。

LLLL: 僕自身2015年の現在ポップス=メインストリーム/実験音楽=アンダーグラウンドという区分けが完全にナンセンスだという気持ちがまずあります。YouTube/iPod以降にそもそもジャンルという区分けに意味があるのかとも感じているのですが、その中でPC MusicやZoom Lensの興隆はまさにこの並列感が浸透してきている象徴の1つと考えています。僕自身当事者の1人として捉えたことがなかったので大変光栄です。これは一度音楽産業という物が解体されつつある今非常に意味があると思っていて、アンダーグラウンドのポップスの奪回という捉え方もできると考えています。今SPF420なんかを聴いてもアイロニーという範疇を超えたレベルで古今の王道ポップスやネタがドンドンドロップされる中に凄くコアなビートがなったりしてて、、そうそうこういう事なんだよ!ってなります笑

PR: Meishi SmileはDT3 ( http://destinationtokyo3.tumblr.com/post/79589952645/dt3-official-meishi-smile-interview )日本語訳:( http://tokyo-0505.cs8.biz/ )のインタビューの中で”若い頃はポップ・ミュージックをダサいものと考えていたが戸川純のようなアーティストと出会いその認識を改めた”と語っていました。ポップ・ミュージックに対してあなたも同じような経験をしましたか。また、今現在ポップ・ミュージックあるいはポップネスについてLLLLはどのような美学、意見を持っていますか。

LLLL: 僕が思うポップネスは二点ほどあって、一つは純粋性です。先にでたMeishi Smileが先日Tiny Chatで30分ほどの完全にアブストラクトなノイズセットをやって多くのMeishi Smileのファンは困惑していたみたいなのですが、彼は元々ノイズプロジェクトもやっていて。。彼がノイズそして所謂ポップスに見ているものは僕とも恐らく近くてそれは純粋性に対する憧憬だと思います。両者とも純粋に感情に向き合うことによって生まれる音だと思うのですが(特にポップスはこの要素から幼稚な音楽という見方をされる事も理解できます。)、僕はこの二つの表現を並列にみていて両方の要素を自分の音楽に取り込むことによって何らかの純粋な感情を音で表現できればと考えています。ですので僕の中でポップネスとは純粋であるということかもしれません。 ? もうひとつは僕はポップスの持つ様式美に昔から強く惹かれていました。僕の敬愛するポップソングには常に単純で美しい旋律がありその周りに自由に音が寄り添っているという様式があるのですが、僕が楽曲を作る際に考えているのはこのポップスの様式美を最大限まで拡張してできることは何だろう?という事です。今回の作品では特にそれが顕著に現れていると思います。

PR: 最近ではEMAFや2.5Dでのイベント出演等がありましたがライヴ活動についてどのように考えていますか。また、ライヴ活動は楽曲制作に影響を与えていますか。

LLLL: 僕は自分のアルバムやサウンドクラウドの曲が所謂ダンスフロアで機能する音楽だとは思っていません。その理由からライブをする際は楽曲を大音量でライブで聴いた時に聴感上は勿論ですが同時に身体的に反応出来る形に変えて表現したいと考えています。そういう理由からライブの際は常にダンスミュージックの要素やノイズミュージックの美学などを取り入れながら自分の楽曲を再構築してその場でより身体的に反応ができる様に組み立てながらライブを行っています。また、ビジュアルマニピュレーションをお願いしているdaaahara君と共同で出来るだけ視覚も含め複合的な体験に出来るようにしています。ライブがどの様にアルバムに影響したかなのですが、正直今作については相互関係はあまりないと思っています。むしろこれから自分が今回のアルバムをいかにライブのために再構築出来るのかを非常に楽しみにしています。

PR: 今回この試聴企画に提供して頂いた「Sync」の制作背景を教えて下さい。

LLLL: 僕はこの楽曲をつくる時に特定の人の事を考えていたのですが、その方が持っている透明感やどこか儚い雰囲気を音で表現しようと作りました。制作のタイミングでに角すいの平沢なつみさんの歌声に出会ったのですが、一聴してこの人しかいないと思う透明感のある声の持ち主ですぐに連絡をしました。また、アルバム中「Sync」と「All I See」だけエンジニアのZengyoさんにミックスとマスタリング両方を御願いしているのですが「Sync」に関しても何回も音をお互いに確認を取りながら調節して凄く立体的な音像になり凄く満足しています。歌詞も作詞家のトムさんが僕が感じている事を凄く美しい言葉綴ってくれて色々な意味でアルバムの共作が良い形になった楽曲だと思っています。

 

Interview & Text by Kanou Kaoru


Info:『Faithful』はPublic Rhythm Online Storeでも販売中です。


 
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