Talk: Geskia x A_mt x Yasuhiko Fukuzono (flau) x mergrim

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5月17日にPROGRESSIVE FOrMから新作『SFIMT』をリリースしたGeskia。彼の10年近いキャリアはエレクトロニックミュージックがエレクトロニカと呼ばれるようになり、さらなる進化をした時代でもあった。そこで今回Geskiaが、彼の1stアルバム『Silent 77』や初期作品をリリースしたflauのYasuhiko Fukuzono氏、moph recordsのmergrim氏、そしてA_mt氏と、Geskiaが長年に渡り親交のある諸氏を迎え、また進行には集まった4名とも長く交流を築くCMFLGのdela氏が担当し、これまでのシーンでの活動、そしてシーンのこれからにも触れつつ様々に各々の雑感など語り合った。

 

Talk: Geskia x A_mt x Yasuhiko Fukuzono (flau) x mergrim

 
■ PVによる世界への広がり

ーーお疲れ様です。まず改めてこういった面子が集まるのも案外無いのですが、今回はどういった形でこの面々になったのでしょうか?

Geskia(以下、G): 今日の面子は単純に同世代的な感じですよね。今シーンはまた(世代的に)入れ替わってはいますけど。

ーーGeskiaさんとmergrimさんは近いですよね。

G:でもウチらはリリースは遅かったですよね。

mergrim(以下、M):うん(笑)。自分たちは実は後輩。出したのは2011年(アルバム『Invisible Landscape…』)だし。

ーーmergrimさんは今週ベルリンに行くんですよね?

G:それはレーベルの兼ね合いですか?

M:レーベルというかYuki Matsumura(moph records)のミュージックビデオが向こうの映像祭(Berlin Music Video Awards)にノミネートされた関係で。

Yuki Matsumura – Solo Scum

ーー受賞出来るんじゃないですか?

M:いやでも(空撮で話題となった)OK GOやClarkのビデオも出てるしなー。

ーー元々あのPVはどういった経緯で製作されたのですか?

M : あれはJumpei MukaiとYuki Matsumuraがもともと古い付き合いで、MV作成する際は必ずお願いすると約束していたようです。
それで突然あの凄いのが出てきて公開したら、VimeoのStaff Pickに選んでもらってという感じで。そこから火がついたという感じですね。

ーーじゃあ本当にイチから評価されて、という感じですね。

M : もちろん映像祭にはこちらから応募した形なんですけど、それもアルスエレクトロニカからの話があって。そこから海外の映像祭に出してみたという感じですね。

G : PVと言えばTakcomさんのPVも凄かったですよね。

Fukuzono(以下、F) : Noahの?

G : そうそう。ハリウッドみたいな(笑)。すごいお金がかかったクオリティで。

Noah – “Flaw” from “Sivutie”

ーーPVといえばGeskiaさんのPVもすごかったですよね。

G : いや映像に関してはnikさん(PROGRESSIVE FOrM)に任せっきりで。leno(術の穴)だけですね、僕が関わったのは。

Geskia – “Priority Minority” from “SFIMT”
Geskia – “Afterhours” from “SFIMT”
Geskia – “Ray Delay” from “SFIMT”

ーーああいった形でハイクオリティなPVが作られるようになった事にはどう思われますか?

G : すごいですよね、海外の映像祭に出たりとか。

M : いやいやTakcomさんとかホントにすごいですよ。それにPVがある事で、スタッフのピックアップに選んでもらったり、フィジカルだけの動きと違って、アーティスト単体の名前が世界に広がるのを肌で感じますね。海外でも見てくれている人が居るっていう。僕の音楽が海外に流通しているわけでもないのに、海外からコンタクトがあるのもPVを経由してのものがほとんどだと思います。

ーーYaporigamiのPVも話題になりましたよね。

M : BRDG(TokyoMaxUsersGroupによるイベント母体)はやっぱりすごいですよね。

[BRDG007] PLMS_IV_D (SyncBody)

ーー今回参加している皆さんもそれぞれレーベルをやられている訳ですが、その辺はやはり力は入れていますか? flauで言えばCuusheさんのアニメーションのPVも素晴らしかったですが。

Cuushe – “Airy Me” from “Red Rocket Telepathy”

F : あれはもうホント作ってくれる方が居てくれたからですね。

ーーYouTubeに映像付けてアップしてくれる人も居ますしね。

F : Geskiaさんの1stの時にも作ってくれた人が居ましたね。

G : こちらでアップした訳では無いんですけどね(笑)。

M : lycoriscorisの1stの時は学生さんが本人に直接送ってくれたりして、良かったのでオフィシャルで採用したという事がありましたね。

 

■ エレクトロニックミュージックにおけるライブ/DJの在り方

ーー皆さんタイコクラブとか野外フェスは行かれないんですか?

M : 僕はベルリンがあるから行けないですけど、無かったら行ってましたね。

A_mt(以下、A) : 僕は出ます(笑)。そうじゃなくても行きますけど。

ーーFukuzonoさんとか野外行かないイメージですけど。

F : 行けないんですよね、キャンプとかも。車が苦手なんです。

A : 海外だと大変じゃない?

F : 海外でもほぼ電車です。

一同 : ええ!?

F : 先日来日したGurun Gurunとチェコをツアーした時は車の移動で辛かったです・・・。

A : じゃあアイスランドとか無理だね(笑)。電車無いから。

M : Geskiaさんとか車乗らないんですか?

G : 僕も乗らないですね、散歩派(笑)。

ーーツアーについても聞きたいのですが、この中で一番ツアーに行ってるのはFukuzonoさんですかね?

F : そうですね。わりとドサ周りしてます。

ーー今まで行った所ではどこが熱狂的でした?

F : 都市というよりは、イベントによりますね。単独で企画してもらうより、パーティーに呼ばれる形だとやはり熱狂的ですね。

M : 僕がヨーロッパツアーした時は完全にそうだったですね。中国は企画してくれましたけど。

ーー印象的な所はありましたか?

F : スロバキアに行った時は、本当に人も歩いていないような所で衝撃でした。

ーーライブといえばGeskiaさんはあまりライブをやられないイメージですけど、今後やらないんですか?

G : いや、やりますよ。あ、でもやりたくないかも。Mac取り外していくのが面倒で(笑)。Mac支給ならいいんですけど(笑)。基本データなので。

M : ならiPodとかでもいいんじゃないの?

G : うん、段ボールとかで囲んで(笑)。いやでもMacbook開いてやるだけってのがあまり好きじゃないんですよ。一時期DJで逃げてたりもしてましたけど。それも良くわかってない人が多くて。iPodをたくさん並べてやるくらいじゃないと意味が無いというか。

M : けどその辺のライブのやり方は考えさせられる所ですよね。Seiho君とかMetome君とかライブでは鍵盤弾きまくったり。一方でSubmerseはSP404だけだったり。テックライダー初めて見た時は衝撃でした。振り幅が凄いですよね、その辺。フットワークの人もSP404使ってたり。

ーーライブのやり方と言えば、最近のハードウェア回帰はどう思われます?モジュラーシンセや、Elektronも最近流行ですけど、ハードウェアでライブをやりたいと思ったりされます?

G : 以前のFukuzono君のMASCHINE捌きはすごかったですね。MASCHINEマスター。

F : いやでもそんなにわからないですよ。

M : いやでもハードウェアに最も近いライブだと思う。直感的。講座とか開いて欲しい。

G : あの後MASCHINEを使う有名なチュートリアルビデオを見たんですけど、ausを1回見ちゃったから全然気にならなくて(笑)。

M : レコーディングではそういったハードウェアは使うの?

F : PCと合わせて必然的に。ビート入れたりする時に。モジュラーとかでは無いですけど。

ーー何故モジュラー・シンセは流行ってるんですかね。やはり逆に新鮮なんでしょうか?

M : 何から流行ったんですかね。世界的な流れなのかな?日本だけの盛り上がりなのかな?

G : DOMMUNEが火付け役なんですかね。

ーーでもモジュラー・シンセが流行ってると言いながらも、国内の若いアーティストはラップトップ派も多い気もしますね。

M : 彼らにとってはそれが当たり前のような形なんでしょうね。

F : 僕はラップトップでライヴをする葛藤がいつもあったので、これでいいのかなという。今はもう少しパフォーマンスそのものが大事な気がしています。

M : 音楽はパソコンでやるというのは当たり前と言う感じでしょうし。

F : それ以外にパフォーマンスをしたりっていう。

G : 煽るようなね。

M : A_mtが振り付けしたり煽ったりしたら衝撃だな(笑)。

ーーその辺は流れ的に両極端になってるんですかね。

G : この間見たDREAMPV$HERとかそうですね。凄いハード並べて、RX7(YAMAHA)とか使ってて。

M : それはたぶん同世代くらいでしょ。RX7とか若い人持ってないよ(笑)。Rolandじゃないんだ!って(笑)。

G : ライヴってやりたいですか?

M : 今はあまりやりたい感じでは無いですね。

ーーGeskiaさん、完全にやりたくない体ですね(笑)。

G : やりたくない体で(笑)。露出しているイメージあるかもしれないですけど、実際ライヴやってないですからね。

M : 順番に聞いてみようよ。Geskiaさん的にはなんでやりたくないの?

G : えー、だってそういうキャラじゃないし(笑)。

一同 : キャラなんだ(笑)。

G : 顔も出してないし、隠れて作品だけ出してる感じでやって来たってのもあるし。

M : 覆面とか被る感じなんだ。

G : 覆面も考えてたりもしたけど(笑)。

ーーk-bombさんみたいだ(笑)。

G : 海外ならライヴやらない人も普通にいるし、普通にしてたらいいんじゃないかなって。

ーーライヴの必要性もあるのかって所ですよね。

M : でも海外だと基本的にライヴで稼ぐ、みたいな所もあるじゃないですか。日本だとその辺は違うけど。

G : 必然性はもしかしたらあるかもしれないですけどね。

ーー日本はあくまで数をこなして名前を売るって所が強いかもしれないですね。

G : プロモーションの方が強いかもしれないですね。

ーーA_mtさん最近はライヴはやらないんですか?

A : ほとんどやってないです(笑)。

M : 最近はDJセットもライヴっぽいもんね。

G : DJって言っててライヴやってる人もいますもんね。

ーー海外は結構そういうノリの人が多いですよね。来日!と聞いて行ってみたらDJだったり。

G : そうそう(笑)。聴いてみたらあれ?これDJじゃん!っていう(笑)。それこそ自分のモジュラーシンセとかの音を重ねてってみたいな。

ーー普通にTraktorだったりしますもんね。ビート系、それこそFlying LotusもDJだったりするし。ライヴとDJがMIX状態と言うか。

G : テクノでも多いですよね。他の人の曲ガンガン繋いで、合間に自分の曲挟んでライヴです!って時ありますもんね。

M : テクノのDJは基本そうだよね。

F : ライヴでいい曲だと思って後で聞いたら他の人の曲だった、ていうことはあります。

ーーFukuzono氏はライヴはやらないんですか?やる時は一人ですか?

F : いや、やってますよ。一人だったり、TAKCOMと一緒だったり。

ーーmergrimとしてはどうですか?

M : 最近はやってないですね。

F : mergrimとしての活動はどうするんですか?

M : いやちょっと今自分の音楽に嫌気がさしているので(笑)。

一同:え?

M : ちょっと次は別名義かもしれないし、まだわからないです。揺れ動いています(笑)。とにかく今ライヴに限界を感じてます(笑)。

ーードラマーのKazuya Matsumotoさんとの形は?

M : いややっぱりまっつん(Kazuya Matsumoto)に頼ってた部分もあるし。そこじゃない部分でちょっと突き詰めたいかなって。バンドでもやったりしてますけど、それもあるからこそそれに負けない事をして、説得力を持ちたいってとが今自分の命題ですね。だからライヴも今は断ってます。

G : でもこの間のDOMMUNEもすごかったじゃないですか。

M : あれは尺的に5時間になったので自分もやらざるを得なかったというのもあるので。

ーーさっきの話に戻りますけど、DJとかはやられないんですか?

M : 僕?いや今度やりますよ。でもそんな人様の前で出来るものでも無いので。

ーー今面白いもので、アーティストがライヴやる/やらないの他にDJっていう選択肢もありますよね。

M : ま、そういうイベント(毎月KATAで開催しているDifferent Directions)を主催している自分が言うのもなんですが、機会があればやりたいという気持ちもありますけど、PCで無くアナログとCDJでちゃんと出来るようになったらやりたいですね。

ーーけどやっぱりA_mtさんとか、DJでも大きい所で出来たり、その辺国内でも許容される感じが出来てきましたよね。逆にA_mtさんまでそういう人があまり国内ではいなかったかもしれないですけど。

M : うん、たぶんA_mt君だけかも。

A : 元々DJやってたからね。中学生くらいから。

ーーけどそこはライヴとDJでの音に乖離が無いからこそかもしれないですね。

M : そこはパイオニアですよね。エレクトロニカとかテクノとか、ジャンルに関係ない所でコミットしてるのが凄いですよね。

A : 最近は自分の曲も使ったりしてます。それこそ先ほどの海外のアーティストみたいな。

M : Fukuzono君はDJやる時もそんな感じでやったりする?

F : 自分は選曲というか、アコースティックなイベントが中心なので。

M : 名前もflau DJsみたいだったりするもんね。

F : 毎回適度な感じですね。

ーーGeskiaさんは逆に一時期ライヴDJみたいな事をやっていた訳ですが、逆にそれはやりたくない感じですか?

G : 正直面白いとは思わないですね(笑)。

M : 新譜とかは買ってます?

F : Geskiaさんは超チェックしてますよ。

G : A_mt君には負けますけど(笑)。

ーー最近買ったので良かったのとかあります?

G : Jamie XXとか好きなんで聴いてますね。

ーー意外ですね(笑)。

 

■ 注目するアーティスト、レーベルのこれから

ーー皆さんは他に最近聴いて良かったアーティストとかいらっしゃりますか?

F : たくさんいますけどflauに関係なくパっと今思いついたのはTomgggさん。ハッピーですごいです。

Tomggg『Butter Sugar Cream』teaser

ーーMadeggさんとかとはまた違う感じ?

F : 違いますね。

M : ヒャダインさんみたいな?

F : 突き抜け方がすごいですよね。

M : ヒャダインさんとかビックリするもんね。曲の作り方とか。自分はLakkerとか、あと爽やかな所ではDave DKとかかな。

ーー日本人では他に誰か居たりしますか?

G : 自分は感覚がおっさんなんで割と全部一緒に聴こえちゃう(笑)。

M : Metome君はだいぶ変わってきましたね。先日見た時すごいカッコ良かった。

A : 今その時よりも更に変わって来てる。

ーーその辺若い世代は新しい音楽をすごい吸収しますよね。Madeggさんも今だいぶ変わってきましたし。

MDG – DESSA

F : 常に色んな音楽を聴いているのもあると思うんですが、いつも新しいことに挑戦していますね。

G : でも今のネット世代とはまた違った感じですよね。それこそTomgggさんみたいなコード感とか音色とかが主流かもしれないですね。しがらみの無いカラっとした感じが出てますよね。そういやflauのアナログライン(raum)はなんで始めたんですか?

F : あれは元々フジタさん(Masayoshi Fujita)のアナログからですね。ベルリンで活動していてドイツではもうCDは厳しい、というところから。

M : でもそれはflauからだよね?raumとしてはMadegg君がきっかけ?

F : そうですね。でも別にフロア的なラインという訳でもないですね。

ーーflauもなんだかんだでビートものもリリースしていますよね。

F : Geskiaさんのリリースから始まってるんです。

ーー一方moph recordsは今どこに向かっている感じですか?

M : PROGRESSIVE FOrMというのが先にあって、それをある程度目標にしていた所がありますけど。ジャンルは拘らないで、けどカッコ良ければ出すという訳でも無く。

ーー初期は多少フロア的な部分もありましたが。

M : 今年はわりとフロアよりですよ。Yuki Matsumuraから始まってますし、Shotaro Hirataも出しますから!さらに今年は四つ打ちも続くんじゃないかな?
でもどこにも属せない感じでもあるし、ある程度マイペースというか自然にやってて、同じラインに乗ってたらという感じですかね。

ーーGeskiaさんもARKTEKTというレーベルを始めた訳ですが、自分以外で誰かリリースしたいとかあったりしますか?

G : 誰でもいいですよ。

一同: えっ!?

M : 絶対誰でも良くないよ(笑)

G : 若い子って固まるじゃないですか、でもそれは良くないなと思って。自分達が上の世代になった事で見えてきた部分があって。だから誰でも良いというわけでも無くて、固執して執着して、というよりはもっと窓口を開けた方が面白いんじゃないかなーって思ってます。

M : ウチも去年は外からのアーティストを足していこうとしてみました。THE PEOPLE IN FOG、KIKIORIX、Metome、repeat pattern、N.D.とリリースして。
今年はまたShotaro Hirataだったり、同じ感覚で生きている人達を出して行こうかなと思ってます。Geskiaさんの言う固まってるな、という視点はウチら世代になって見えてきた部分かもしれないですね。そこから抜け出る人、固まったままの人、ってのが客観的に見えてきましたね。

G : 海外みたいに固まっててチームになってすごいパワーを出してるような存在ならいいんだけど、単にたむろしているような形だとね。そういう感覚はありますね。

ーー比較的近い世代ならではの面白い話が出来ましたね。本日はありがとうございました。

一同 : ありがとうございました。

 

Information: Geskiaがニュー・アルバム『SFIMT』を5月にPROGRESSIVE FOrMからリリース

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