Interview: DJ Sodeyama (with Kyoka)

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DJ Sodeyamaの8年振りとなるアルバム『Twelve Processing』が遂にリリースとなった。テクノ・ハウスシーンの最前線に立ち、90年代初頭から長く活動を続けてきた彼の新作には、ダンス・ミュージックとしての強度と、LO:BLOC、THE PEOPLE IN FOGといった別名義での活動を経てきたDJ Sodeyamaが持つ、多様で無二なサウンドの表情が同時に表れている。

そんな今作は、Red Bull Studios Tokyoにおいてミックスダウンが行われた。その作業当日に行われた今回のインタビューは、『Twelve Processing』において楽曲のリミックスを手がけたKyokaも参加し、彼らの制作に対する熱意と、音楽に向き合う姿勢が存分に語られた。

アルバム・タイトルにも登場する「12」という数字について、彼は仏教用語である「十二処」を交えて説明する。私にとって、身体感覚とそれにまつわる客観的な対象から成るその概念は、家で機材に立ち向かうアーティストたちの姿勢や、クラブの空間でストイックに音に立ち向かうDJたちの感覚にシンクロするように感じられた。そんな原初的な「感覚」を表現したアルバムをより深く楽しむためのきっかけとして、今回のインタビューを楽しんでいただければ幸いである。

 

Interview: DJ Sodeyama (with Kyoka)

– 今回、DJ Sodeyama名義としては、8年ぶりのアルバムとなりました。久々にアルバムを出すこととなった経緯を教えて下さい。

DJ Sodeyama(以下S): 実は何年も前から制作してて、ずっと出そうとは考えていました。

– そうなると、結構制作期間は長めに?

S: そうなんですけど、実際収録されてる曲はここ一年ぐらいの間に作ったものです。半分以上はここ三ヶ月以内で制作したかな。曲によっては一年以上前に作ってるものもあるけど。

– となると、別段制作期間を設けて制作していた、というわけではないのですね。

S: 「どうにかなるでしょ」みたいなノリで作ってたんですけど、どうにもならなそうな時期が一瞬あって、「ちょっとヤバイな」って思って(笑)。その時は、DJもちょっと控えて、制作期間として設けていました。

– Sodeyamaさんは、別名義でもいくつか作品をリリースされています。今回、DJ Sodeyamaとしてリリースされたことに意味合いはあるのでしょうか?

S: それ、結構いろんな人に聞かれて。一個、the people in fogっていう、同じ〈moph〉から出してるアルバムが別であるんです。あと、昔にエレクトロニカの名義(LO:BLOC)もやっていたんですけれど。LO:BLOCに関してはダウンビートとかエレクトロニカっていう縛りで、the people in fogっていうのが、グルーヴがハウスな感じで、どちらかというとテクノっぽいグルーヴ感には寄っていない作品。で、DJ Sodeyama自体はそれらを内包しています。僕自体はなんでもいいというか、僕とpeople in fogが違うわけではない、というか。

– なるほど。今回リミックスで参加しているKyokaさんは、Sodeyamaさんと前から交流があるということをお伺いしたのですが。

S: 最初はUNITで紹介してもらったんだけど…それが一昨年。ちょうどKyokaちゃんのアルバムが出た後だったんだよね。俺がそのアルバムを買ってて。で、紹介してもらえたから「超好きなんですよ!」て言って。それで、さっきTwitterのDirect Messageのやり取り見てたんだけど…その後、何でもないただの世間話をずっとしてて(笑)。

Kyoka(以下S): 大事な会話が一個もない…(笑)。

S: その後、俺がツアーで福岡に行った時に、Kyokaちゃんが大分にいて。ちょうど俺が時間があったから、大分に会いに行って。それではじめてちゃんと(喋った)。

– 今回リミックスをお願いしたのはなぜでしょうか?

S: 今回、リミックスをどうしようという話にはなっていて、最初の段階でKyokaちゃんの名前が上がって、「いいじゃん」ってなって。俺的には、エレクトロニカの要素の中でも踊れる人が良かったから。それに、CDアルバムに関しては、日本人を入れたいというのもあったので。

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– 今作は、「12」という数字にフォーカスが当てられています。なぜこの数字になったのか、という由来などありますか?

S: 仏教の「十二処」という概念がありまして、その中に「六根」「六境」っていうものがあるんです。「六根」っていうのは、「眼・耳・鼻・舌・体・心」。で、「六境」が、それに対になるものというか、その答え。「眼」だったら「色」とか……。アルバムを作る時には、一曲目がある時に、二曲目がどうなったらいい、っていう「対」を考えて作ってる。「ここに何かが足りない」ってなると、元の質問になる答えを埋める内容を作る。曲名も、その「六根」「六境」っていうのをテーマに付けていってます。2曲目が「Gogh’s Ear」っていう曲名なんですけど、ゴッホって、耳を自分で削いじゃったんですよ。それにちなんだタイトルを付けています。仏教とは関係なくなっちゃってますけど(笑)。

– コンセプトありきで制作したというよりも、自分の身体感覚でアルバムをまとめていった結果、その数字に辿り着いたように感じます。

S: 今回のアルバムは、同じ毛色の音楽を12曲……っていう内容でもなくて、結構バラバラで。カラーは勿論あると思うんですけれど。10曲入ってたら10曲同じような感じのアルバムよりも、結局不揃いな感じが好きっていうか。

– そういう部分が、アルバムを作る上で重要な要素だったりしますか?

S: うん。似たような曲だけを並べるんだったらシングルをそれぞれ出してればいい、アルバムにする必要が僕の中でそんなに無い、というか。

– 逆に、自分が人の楽曲やアルバムを聞くときには、どういう部分を意識して聞きますか?

S: あまりダンス・ミュージックを家で聴かないんですよ。

– いつ聴くんですか?

S: DJで使う時(笑)。データも聴かない。買う前に、試聴で聴くじゃないですか。で、気に入ったら買うじゃないですか。で、終わりです。そもそも、2分、3分で大きく展開が変わる曲を買うことがあんまり無いので。レコードの溝を見て、ブレイクがあるなっていう部分があればそこだけ聞く。あと、溝の濃さを見たら「まず変化ねえな」っていうのがわかる(笑)。

– リスニングとして聴く音楽は何がありますか?

S: エレクトロニカとか……Dragon Ashとか(笑)。ダンス・ミュージックとかを家で聴くことはまず無いですね。でも、これもダンス・ミュージックのアルバムだから(笑)。そういうのが嫌だから、ダウンビートとか、ノンビートとかを入れているわけで。やっぱり、テクノはクラブで聞きたいから。でも、好きなアーティストはいっぱいいるんですよ。クラブに行って、人の音楽聞いて、ひらめいて「早く家帰りたい!」みたいな時はあるにはあるけど……帰る頃にはそんなこと忘れてる(笑)。音楽は好きなんですけどね。でも、DJって趣味の延長での仕事じゃないですか。例えば、家でずっと音楽聞いてて「もう音楽聴きたくない」みたいになるのは嫌かな。あんまり聞きすぎも良くない気がして。聞いてると、なんか人の音楽をどんどん解析したくなっちゃうんだよね(笑)。「今の音、なんだ!?」ってなって巻き戻したりとか。でも、それって面白くない、というか。

– Kyokaさんの音楽を聴く環境はどうなのでしょうか?

K: 私も(普段)聞いてないです。移動中は結構聴くけど、その時は自分の作ってる途中の音を聴いている。人のは、自分の出るイベントのDJさんの音楽とかは聴くことにしてて。正直、イヤホンで聴く音楽よりも、箱で聞く音の方に説得力を感じてる体験が多くて。

S: 僕は、DJが先で、曲作りをだいぶ後に始めたんですよ。DJしかやってない時って、すごい量の音楽を聞いていて。その知識がDJに活かせるから、色々なものを聴かなくちゃいけなかったんだけど、それが自分のある程度納得できてから曲作りを始めた時に、音楽の聞き方が凄く変わっちゃったというか。多分、DJもそれで変わった部分が絶対あると思う。

– DJ的な音楽の聞き方って、多くの音楽から何を自分のプレイに持ってくるか、というところになってくると思うんですけど。

S: パターンがあると思うんですよ。DJも、エゴイストに寄る人もいれば、エンターテイメントにやる人もいるし。音楽も、「これが作りたいんです」っていう人もいれば、売るための音楽を作る人もいるでしょ。それは多分DJもトラックメイクも一緒なんですよ。でも、作ってる時にはお客さんがいるわけじゃない。DJはやってる時にお客さんがいる、っていう。その差があるだけで、スタンスは一緒なように感じます。

 
インタビュー後編へ


 
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