Eddi Front / Marina – ブルックリンの才女エディー・フロントが紡ぐ、フィルム・ノワールな、とことん危なく美しいサウンドに溺れる

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-闇の中で必死で息をするような緊張感と超現実的な感覚

もいないはずの廃虚。遠くからピアノの音が響いてくる。ホコリっぽく冷たい空気と溶け込む透明な歌声が、緩やかな波を描きながら現れては、消えていく。ラスベガス出身、現在ブルックリンを拠点に活動するソングライター、エディー・フロントの音楽には、闇の中で必死で息をするような、独特の緊張感と超現実的な感覚が住み着いている。彼女が英ガーディアン紙をして”リンチアン*として評価されていくだろう“と言わせるのも納得だ。
 

*デイヴィッド・リンチに影響される人々、またはアート

 

 

の子みたいな名前。エディー・フロントは、実は彼女のアーティスト名で本名ではない。実の名をイヴァーナ・カレシアという。Pitchforkのインタビューによると、”男の子みたいな女の子の名前が好き“な彼女は、エディー・フロントという”ワタシとは全く反対“のキャラクターになることで、何もためらわず歌で自己表現が出来るそうだ。

 

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-フィオナ・アップルに通じるシニカルで情感豊かなリリック

ィオナ・アップルを聴いて育ったという彼女のリリックは、シニカルでエモーショナルだ。2012年のEPに続く初のフル・アルバム『Marina』に収録される「Gigantic」で彼女は”さっさとどん底から這い上がってやる…金髪美女と地獄に落ちたらいいわ“と別れた彼氏について辛辣に毒づき、サリンジャーの『フラニーとゾーイ』にインスパイアされた「Prayer」では”神様、私の祈りを聞き届けてください。また立ち上がることが出来るかもしれないのです“と弱さを曝け出す。

 

 

作は、過去にカート・ヴァイル、ダイナソー Jr、ソニック・ユースを手がけたJohn Agnelloが、ミキシングとプロデュースを手がけている。確かにキャット・パワーの名作『Moon Pix』を彷彿とさせる渇いたバンド・サウンドが印象的な「Dream in B」や、ザラついたギター・サウンドでクライマックスを迎える「Prayer」など、各所に90年代オルタナ・サウンドがジンジンと滲み出ている。

 

 

望のデビュー・アルバム『マリーナ』は、ボーナス・トラックを追加収録した日本盤が〈Tugboat Records〉より3月16日に発売。このデビュー・アルバムについて、彼女は”このアルバムを聴いて、あなたの特別な人、特別な場所、なにか大事なものを思い出してくれたら嬉しい。そして感情を前に出すことを恐れないでほしい“と語っている。塵の中でキラキラと輝く彼女の美しい歌声に、ぜひ耳をかたむけてほしい。

 

Text by Satoru “Teshi” Teshima

Eddi Front / Marina (国内盤特典: ボーナス・トラック収録)


 
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