Tomgggとモーション・ディレクターTakashi Ohashiの共作抽象アニメーション「nakaniwa」が公開

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Ryan HemsworthやPorter Robinsonともコラボする日本のプロデューサーTomgggと、過去に日本語の音節の可視化を試みた抽象アニメーション「koukou」や言葉の成長をアスキーアートで表現したモーショングラフィックス「CHANNELER」を発表してきたモーション・ディレクターTakashi Ohashiによる共作抽象アニメーション「nakaniwa」が、オーディオビジュアルプラットホーム〈BRDG〉を通じて公開された。タイトル・デザインはTomgggの作品に関わるイラストレーター/グラフィックデザイナーKazami Suzukiが担当している。
なお、今回の作品についてOhashi氏は次のようにコメントしている。

nakaniwaは、運動を反復して構成することで得られる効果に着目した抽象アニメーション作品です。

アニメーションのオブジェクトを反復して「重ねる」「連ねる」「追いかける」などを主軸にした構成で出来ており、ビデオの冒頭のアニメーション達が追いかけっこする姿は、そのルールを鑑賞者に刷り込ませるイントロダクションになっています。一度目にした運動が、また反復して追いかけてゆく。過去に目にした現象には自宅や故郷にいるような安心感(悪く言えば退屈感)を得られる。しかしその運動に複雑さを与えると、同じ運動の反復にも規則性が見えにくくなり緊張感が芽生えます。その安心感と緊張感の揺さぶりに人は感動を覚えると私は考えています。

何故そのようなルールを設けてアニメーションを作ったのか。それは「感動を生む力学」を作りたいからです。それは、とある心理学の本で「スキーマ(schema)」という概念を知ったのがキッカケでした。スキーマとは鑑賞者の経験から基づく知識とそれを音楽として認識する処理の枠組みのことで、音楽を数小節聴き進むことによって鑑賞者は楽曲のもつ固有のリズムやメロディなどの枠組みを無自覚に理解しています。初めて聴く音楽のはずなのに先の展開を予想し、それが的中すると安心感を覚えるのはスキーマが働いてるからです。一方で鑑賞者は曲の先の展開を予想しながらもその想像の範疇を超えたものを耳にすると驚き感動を覚えます。私は、音楽の持つ感動の力学をアニメーションで応用できないかと考えました。それがnakaniwaのテーマになっているのです。

この方法論は決して新しいものではありません。CGアニメーションのパイオニアJohn Whitneyの「digital harmony」という著書にも似たような方法論が明記されており、彼の作品の「matrix3」も同じ運動の軌跡を持った16個のオブジェクトをそれぞれ速度を変えてオブジェクト同士の重なり方によって出来る色面分割の変化で「視覚的ハーモニー」を作り出しています。また、実験アニメーションの雄、Norman McLarenの作品「Pas de deux」も、バレイダンサーの動きを反復して使って生まれる色面の変化が生む緊張感と同じ運動が重なることで出来る安心感で音楽的な感動の力学を表現しています。


nakaniwaはビジュアルミュージックの古典的な作品を参照しながらも、AfterEffectsのもつペジェ曲線を制御して作られたリミテッドで現代的なルックのグラフィックと、フレーム補間という技術によってフルフレームの贅沢な運動性を持った現代の技術でしか作れないノンナラティブなアニメーションを表現したいと考えました。

楽曲は日本のネットレーベル「Maltine Records」からEP「Popteen」をリリースし、Ryan Hemsworthとの共作やPorter Robinsonのremix等で知られているTomgggが担当。フロアを高揚させるダンスミュージックでありながら、精密にコンポーズされたメロディやアンサンブル感に風通しの良さとボタニカルアートのような優美さを感じ取りました。そこから優れた園芸家が造った庭園のようなイメージを想起しnakaniwaのビジュアルに大きな影響を与えていると思います。


※プレス・リリースの改訂に基づき記事タイトル及び本文を修正。(4/9)

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