音とテクノロジーの発展を考えるワークショップ・イベント、NXPO#1 「Axolotiを使ってみよう」レポート

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+Pin on PinterestShare on TumblrEmail this to someoneBuffer this pagePrint this pageShare on VKShare on RedditFlattr the authorDigg thisShare on LinkedInShare on YummlyShare on StumbleUpon

14939622_1212860428770273_1052770836492343660_o

Photo by trorez
Text by ADOT

音楽制作グループ「ADOT」が企画するワークショップ・イベント「NXPO」の第1回が、10月20日(木)に渋谷の共創スペース「!/F」にて開催されました。「NXPO」は、音とテクノロジーの発展をテーマに、多様性のある参加者と試作や対話を通じ、新たな視点・アイデア・アクションの創出を目指していく「ワークショップ+アイデアソン」といったスタイルで運営しています。今回はそのNXPO#1のレポートをお送りしたいと思います。


前半: ワークショップ部

今回取り上げたAxolotiは、Cycling’74 Max・Pure Data・Native Instruments Reaktor のような「音楽プログラミング環境」を「スタンドアローンのハードウェア」で実現

します。そのため、当日はハードウェアとソフトウェアに分けて解説進行しました。

15000164_1212860688770247_3409242911894429100_o

■ハードウェア解説 | Axoloti Coreについて

ハードウェアのスペックは、ステレオI/O (24bit/96kHz)・ヘッドホンアウト・MIDI I/O・Micro SDカードスロット・Micro USBポート・DCインプットと、制作に必要な要素はひと通り揃っている状態です。また、各種センサーやツマミなどもご自身で増設できます。マルチプレクサを使用すれば、制作物に合わせ相当量の増設が可能です。
(参考: http://www.axoloti.com/examples/general-input-and-output/)

その他、サードパーティ製でAxoControlや、Eurorackに最適化されたEUXOLOTIがリリースされています。DIYが苦手な方は、各種USB MIDIコントローラーがUSBポート経由で使用できるのでオススメです。
(参考: http://community.axoloti.com/t/usb-midi-controllers/19)

動作時の特徴としては、現状では24bit/48kHzまでしか対応していないこと、MIDI I/O部を切り離して省スペース化可能なこと、DC電源を使わずともUSBポートから電源供給できるといった点が挙げられます。iPhone用のモバイルバッテリーでも駆動可能です (当日はANKER 79ANM3-WAを使用しました)。

また、スタンドアローンでの動作を活かすため、Bluetooth MIDIの使用も検討されるかと思います。当日の参加者皆様からのレポート及びAxolotiコミュニティーの情報を合わせると、YAMAHA MD-BT01Quicco Soundが使用可能のようです。ただし、リビジョンによって動作しないとの報告もありますので、導入される方はご注意ください。

その他、Axolotiの類似製品を以下に挙げておきます。

■ソフトウェア解説 | Axoloti Patcherについて

15000794_1212860685436914_1098823779291369173_o

ソフトウェアは、Cycling’74 MaxやPure Dataをお使いの方は馴染みやすい構造になっていると思います。また、Clavia Nord Modularを使ったことのある方は懐かしさを感じるかもしれません。

ただし、Axoloti Patcherはモジュラーシンセを意識した体裁になっているので注意が必要です。例えば、オブジェクトのI/Oの種類ですが大きく分けて5種類 (5色)用意されています。それぞれS-rate、K-rate (3種)、Stringといった具合に色分けされていますが、モジュラーシンセやアナログシンセをお使いの方は、赤色=オーディオ、青色=CV、黄色=GATE、緑色=整数、ピンク色=ファイル名指定といったように理解すると馴染みやすいかと思います。ちなみにCV/GATEですが、例えば鍵盤を弾いた情報を送る場合、鍵盤のピッチ情報を送るのがCV、鍵盤の打鍵情報 (ON,OFF = 1,0) を送るのがGATEです。

現在、オブジェクトの種類も400を超えていますので、こちらのサイトAxoloti Objects Listの参照がおすすめです。

また、作業を進めていく上で、メンテナンス性確保のためにサブパッチや[patcher]を使用されると思います。その際、サブパッチはサブパッチ用の拡張子「.axs」で保存しなくてはいけません。さらに、ポリフォニックの設定も少し癖があり、[patcher]の場合[patcher]自体ではなく格納済みの内部のウィンドウでsettingを開き設定します。また、サブパッチや[patcher]格納済みの項目をトップレベルに表示するには、右クリックからセレクトします。プリセットに関しても同様に右クリックから設定できます。

その他、SDカードを使う場合フォルダ構造に注意してください。パッチ名称のついたフォルダを利用する必要があります。オーディオファイルを収納する場合も16bit/48kHzでないとバグが出ることがありますので合わせて注意が必要です。

■Axolotiをいじってみよう

当日は、資料約130ページ+解説用パッチ30個を用意し、開始前にダウンロード配布しました。内容は、シーケンサー、シンセサイザー、ビートマシン、サンプリング (SDカードへのレコーディング含む)、エフェクター、同期各種 (KORG VOLCAやTennage Engeering POシリーズなど外部機器とのオーディオシグナルでの同期含む) といった具合に、ひと通り基本機能をさらえるものにしました。

解説後、約1時間自由にパッチングする時間をとり、参加者やスタッフで実機を触りながらのAxoloti体験を試みました。

後半: アイデアソン部

後半は「Axolotiを通して見えてくる、今後のオリジナル楽器やソフトウェアの可能性について」というお題でのアイデアソンを開催しました。「なぜ今モジュラーシンセが注目されるのか?」「シンセサイザーの今後の成長とは?」「自作楽器とは?」「自作楽器はオリジナリティにつながるのか?」など複数の切り口から資料を提示、その後デザインと演奏性それぞれの観点から楽器の進化・発展の経緯を解説しました。

NXPOでは、短時間・少人数での開催を活かし、アイデアソンの進行整理に要素化の手法を利用しています。お題に対しキーワードを選定、似ているものをグループに分けることにより課題領域を把握、その後対話発展の可能性のあるグループにキーワードを追加していくことで問題解決への意識を視覚化、整理されたキーワードを組み合わせ・派生させることにより新しい発想や解決のヒントを得るといった手順をとっています。また、進行は樹形図を使用し随時共有できるようにしています。

axoloti

上記は、当日の進行に合わせて作成した樹形図です。4つのブロックから要素をそれぞれ最低限1つ選ぶことで、Axolotiの機能を活かせるよう整理してあります。もちろんこれが正解というわけではありません、ご自身の求める形に整理していくのが効率がよいと思います。

そして、その後の参加者とスタッフでの検討から、NXPO#1なりのAxolotiの使い道を模索しました。当日は「楽器と楽器のハブとしての使用 (制作・ライブ)」「シンセやDAWなど普段の環境に+1出来るものとしての有用性 (制作・ライブ)」「Bluetooth MIDIを利用した映像システムへの同期用ハブ (インスタレーション)」「モーションセンシング (インスタレーション)」「複数台組み合わせることによるマルチチャンネル及びプレイバック環境 (インスタレーション)」など、主に動作時PCから解放されるスタンドアローンという特性に注目が集まり、インスタレーションなどの展示・制作に注目が集まりました。


11月17日(木)は、NXPO#2「Maxを使って考える – ライブセットアップ編」を開催します。こちらも後日レポート公開させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

音とテクノロジーの発展を考えるワークショップ・イベント「NXPO」の第2回が今月開催、Maxを使って考えるライヴセットアップ編 | Public Rhythm

max
 

ADOT – Music Solutions http://adot.tokyo/

 

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+Pin on PinterestShare on TumblrEmail this to someoneBuffer this pagePrint this pageShare on VKShare on RedditFlattr the authorDigg thisShare on LinkedInShare on YummlyShare on StumbleUpon